【プロ野球小ネタ】2019年・各チームのコーチ陣おさらい
ども、だう。です。
いよいよ年が明け、12球団の2019年シーズンに向けた動きが少しずつ活発になってくる時期となりました。
で、プロ野球ってプレイをするのはもちろん選手ですけど、彼らの活躍を支えるコーチの陣容も大事ですよね。
ってことで、今回は2019年のコーチ陣容をざっくりおさらいしてみます。
表内左側の【動向】欄にある記号は以下の通り。
◎=新任、△=移籍、▼=配置転換、□=復帰
広島は投手コーチと内野守備走塁コーチで配置転換を行った程度(表内、澤崎コーチの動向のマークが抜けてました…)。
一方の西武は、昨季限りで現役引退した松井稼頭央氏が二軍監督へ。その他、小野和義氏と平尾博司氏、清川栄治氏が加入しています。
ファンにとって小野コーチといえば08~09年の“投壊”を招いた人物というイメージもあるようですが、今季はどうなるでしょうか。
また、橋上秀樹コーチの退団に伴い、作戦面は馬場敏史コーチが兼任することになったようです。
続いて、2位のヤクルトとソフトバンク。
ヤクルトは、現役時以来26年ぶりに橋上秀樹氏が古巣復帰。その他、昨季限りで現役引退した松岡健一氏が二軍投手コーチに、ブルペン捕手や打撃投手としてチームに所属していた衣川篤史、福川将和の両氏がバッテリーコーチとして加わっています。
一方、ペナントレースでは2位に甘んじたもののCSで奮闘し見事日本一となったソフトバンクは、達川ヘッドコーチの退団がビッグニュースに。一部では工藤監督との確執も噂されていますが……。後任は作戦コーチの森浩之氏が昇格となりました。
また、昨季限りで現役引退の本多雄一氏が内野守備走塁コーチに就任。そして新井宏昌氏が二軍打撃コーチで11年ぶりに古巣復帰となっています。
3位の巨人と日本ハムは以下の通り。
巨人の表がものすごく長くなっていますが、これは昨季まで二軍コーチ/三軍コーチと区別されていたのが「ファーム○○コーチ」と集約されたことによるもの。
今回のコーチ陣編成で最も大きな動きを見せたのが巨人。表の通り、両リーグ最多の12人が新任というフレッシュぶり。中でも長年タレントとして活躍していた宮本和知、元木大介両氏の入閣はファンを驚かせました。某古株OBは連載コラムで彼らのコーチ就任に触れ「芸能人に入閣要請とは」と批判していましたが……。
木佐貫洋、杉内俊哉、村田修一両氏ら“松坂世代”がそろって入閣したのも話題性のあるトピック。ニューフェースに注目しがちですが、大ベテランの小谷正勝・内田順三両氏が巡回コーチに配置転換されている点もポイントです。
日本ハムも衝撃的な組閣がありました。一つは、GM補佐としてチーム運営に携わってきた木田優夫氏の入閣。現役引退後コーチとしてチームに関わるのは実は今回が初めてで、日米の球団を渡り歩いた経験がどう生かされるかが注目です。
もう一つのトピックは、ファーム総合コーチに就任した原田豊氏。過去に社会人野球や高校では監督として指揮をとった経歴こそありますが、プロ選手としての経験は皆無。昨季までは日本ハムのスカウトを務めており、異例の入閣です(ちなみにノンプロでコーチに就任した近年の例では、DeNAブルペン担当バッテリーコーチの藤田和男氏がいます)。
DeNAは広島に次いで、人の入れ替えが少ない組閣となりました。
そんな中でも注目は“番長”三浦大輔氏の投手コーチ就任と、“オバQ”こと田代富雄氏の古巣復帰。三浦氏はファンからの人気も高く、その手腕に注目が集まります。
一方、こちらも6年ぶりの古巣復帰となった鶴岡一成コーチは、なかなか一本化できない捕手の育成が任務です。
数年おきに優勝候補と謳われながらもなかなか結果を出せないオリックスは、ヘッドコーチだった西村徳文氏が監督に昇格。ロッテ監督時代には“下剋上”で日本一を果たした経験もあるだけに、その采配が注目されます。
また、次期監督の有力候補とされる田口壮氏が二軍監督から野手総合兼打撃コーチに配置転換されています。
もう一つのトピックは中嶋聡氏の22年ぶりの古巣復帰。日本ハム移籍後は長らく選手兼任コーチとしてチームに貢献、現役引退後もMLBのパドレスに派遣されるなど厚遇を受けており、しばらく日本ハムから離れることはないと思われていただけに衝撃的な復帰となりました。
5位の中日とロッテはそろって大きな入れ替えがありました。
中日は昨季まで楽天のコーチを務めた与田剛氏が監督に就任。ヘッドコーチには西武・ロッテで監督として手腕を発揮した伊東勤氏を招へいし、覇権奪回に向け大きなテコ入れが図られています。
また、オールドファンにとってひそかな話題となっているのが、元“猛牛戦士”コーチの就任。村上隆行氏を筆頭に、阿波野秀幸氏、赤堀元之氏、門倉健氏らかつて近鉄の主力選手として活躍していたメンバーが一挙に4人も入団しています。また、巡回野手コーチに就任した立石充男氏は近鉄でコーチ経験があるというのは豆知識。
悲願の優勝へ巻き返しを図るロッテは現役引退したばかりの根元俊一、金澤岳、大隣憲司両氏をコーチとして招へいしたのをはじめ、大きな動きがありました。
とりわけファンの期待度が高いのは吉井理人コーチの入閣でしょうか。日本ハムやソフトバンクでエース級の投手を育成してきた実績は十分で、その手腕をロッテでも!という声は多いと思われます。
阪神は金本前監督の続投路線が急転直下の勢いで覆されたこともあり、一・二軍での入れ替えがメインに。
そんな中でも外野守備コーチで多くの実績を持つ清水雅治氏をヘッドコーチに招へいしたのは数少ないトピック。機動力野球でファーム日本一となった矢野新監督が一軍ではどのような采配を見せるのかがポイントです。
MLBでも活躍した石井一久氏がGMに就任した楽天は、そんな石井色と“松坂世代”の平石洋介新監督の色が融合した組閣に。
まず石井GMの人脈によるものとして話題になったのが伊藤智仁氏や三木肇氏、野村克則氏の入閣。2015年にヤクルトが優勝した時のキーマンと言われる三氏が楽天にどんな影響を与えるのか、注目されます。また、兄貴分的存在で西武コーチを務めた経験のある石井貴氏の入団も石井GMの人脈によるものとされています。
そして平石監督のカラーとして注目されるのが、小谷野栄一氏と後藤武敏氏の入団。現役引退直後で、所属歴のないチームに招へいされるという異例の就任ですが、彼らもまた平石氏と同じ“松坂世代”。現役にも渡辺直人選手、久保裕也選手らがおり、同年代で監督・コーチ・選手が揃うという顔ぶれがチームにどう影響を与えるのかがポイントになるでしょう。
チームごとにカラーが大きく異なるコーチの顔ぶれ。必ずしも現役時代の成績がコーチとしての手腕に直結するわけではないだけに、彼らの采配・指導がチームにどのような変化をもたらすのか、見守っていきたいところです。