こんちはっす。
1977年から現在も発売されているビックリマンチョコ。お菓子のおまけとしてシールが入っており、とりわけ85年にスタートした「悪魔VS天使シリーズ」が日本中を巻き込むほどの大ヒット商品に。近年ではエヴァンゲリオンや歌舞伎、ももクロなどジャンルを超えたコラボレーション商品を発売したり、「◯◯外伝」や「復刻セレクション」などのアーカイブシリーズを発売。さらに18年には悪魔VS天使シリーズの続編が久々に登場しています。
でね。改めて振り返ってみると、単にパロディと片付けるにはあまりにも壮大すぎるストーリーや、キャラクターを作り上げるフリーダムな発想力にただただ感心してしまうのです。
最近はYouTubeで、悪魔VS天使シリーズのストーリーの振り返りや、マニアの中でも人気の高いヘッドキャラを紹介しているものを見るようになりました。やっぱ面白いな~と思いつつ動画を見ているのですが、不満も一つ。
(シールコレクター的にあまり盛り上がらないからかもですけど)普通の天使・お守り・悪魔シールってあまりスポットライト浴びてない感じしません?
ヘッドも面白いけど、キャラデザの妙味は普通のキャラクターにこそ詰まっているんですよ!そこを分かち合いたいわけですよ!それを愛と呼ぶわけですよ!!!(たぶん)
というわけで、各弾のヘッド以外のキャラクターを、独自の見解を織り交ぜて振り返る記事を不定期で上げていきたいと思います。気力の続く限り。。。
今回はシリーズの原点、第1弾です!
※私はシールコレクターではないので、画像を自前で用意できず……。
なので代わりに公式サイト「ビックリマン大図鑑」のリンクを貼らせていただきます。
1:No.1~No.3
A:No.1は桃太郎
天使:桃太郎天子・・・童話の桃太郎に、高橋英樹氏が演じた桃太郎侍をミックス。鬼退治をする、ということで武器は節分の豆まき。「鬼より恐い先生仮面」の謎が解明できず。
お守り:きびだんご三助・・・桃太郎の家来、イヌ・サル・キジをミックス。お腰につけた三色だんごタイマーは信号機カラーだが、並びは逆。
悪魔:鬼ガシ魔・・・鬼ヶ島の赤鬼がルーツ。鬼ヶ島→島→嶋→嶋大輔氏の連想で、ツッパリコスの象徴である学ランを着けている。
B:No.2は……何?
天使:お救い観音・・・顔はおかめ(おたふく)。観音のイメージは薄め。
お守り:お助けさん・・・尼さん的ないでたち。つづら折りの写経用紙をハリセンにしたてあげたなんまいだハリセンが秀逸のデザイン。
悪魔:お邪魔王・・・80年代でおじゃま、といえばアニメ「おじゃまんが山田くん」。そのアイキャッチに出てくるおじゃま虫(ゴキ●リ)がモチーフか。触覚の付き方がそれっぽい。
C:No.3はかつての沖縄名物
天使:ゴッドマングース・・・かつて沖縄名物だったハブとマングースの対決ショーがモチーフ。赤をベースにしたデザインやパンツスタイルはアントニオ猪木氏のイメージ?
お守り:ミスター助っ人・・・ミスターという名前やビジュアルはプロレスのレフェリーが由来。頭のターバンや口にくわえた変な形の笛は、蛇使いの大道芸から取ったものと思われる。じゃないとすれば、その大道芸をパロディにした東京コミックショウが元ネタか。
悪魔:妖怪スネーク魔人・・・ツタンカーメンのマスクのようなものをかぶっているが、これは頭の蛇型記章が元ネタ。必殺技のコブラツイストはアントニオ猪木氏の得意技と同名。
2:No.4~No.6
A:No.4は西遊記
天使:三象法師・・・天竺を目指す僧・三蔵法師がモチーフ。象が3頭で三象、とは安直だがゾウがかわいいので許す。
お守り:助太刀悟空・・・なぜか公式の大図鑑で漏れている。キャラは言うまでもなく孫悟空がモチーフなのだが、ポージングといい顔のヒゲといい、招き猫感が強い。中国のお話ということで、中国→中華料理→ラーメンの連想から、なるとを所持。
悪魔:トン魔戒・・・一応お供になるんですけど、とか関係なく、モチーフは猪八戒。でも武器のハシたない刀は割り箸だし、鞘におてもとって書いてあるし、ドンブリかぶているし、助太刀悟空以上にラーメン。
B:No.5は火事
天使:火除け如来・・・はしご車と現代の消防士がモチーフ。「ウ~ン♥」という声はサイレン音とのダブルミーニングか。
お守り:火消し助六・・・右手のまといやいでたちは江戸時代の火消し、見得を切るポージングは歌舞伎の助六がモチーフ。顔もなんかあると思うんだけど、出てこない。
悪魔:火炎魔動・・・炎を背にした姿のイメージが強い不動明王をモチーフにしている。右手に持った火事の素は味の素のロゴマークをパロディ化したもの。チャレンジングである。
C:No.6は勉学がテーマ
天使:天神さま・・・名前の通り、学問の神様として祀られている菅原道真が元ネタ。いろんなところにおみくじ結んでいたり、梅の花を背負っていたりとブレがない。
お守り:助勉・・・学習書や解説書を指す虎の巻からの連想で、巻物を咥えて忍術を唱える忍者がモチーフ。
悪魔:鈍魔・・・間抜けを指す「トンマ」?貧乏学生的なイメージをキャラクター化したのかもしれない。
3:No.7~No.9
A:No.7は花咲か爺
天使:花咲か仙人・・・言うまでもなく、はなさかじいさんがモチーフ。
お守り:ココホレワン助・・・花咲か爺に出てくる子犬がモチーフ。童話の中で穴を掘る役割ということで、ランプ付きのヘルメットにスコップやツルハシを所持。
悪魔:悪魔爺・・・花咲か爺に出てくる、隣の家のおじいさん。右手が杵なのは、童話後半の餅つきの話から来ていると思われる。
B:No.8はお金
天使:成りキング・・・名前は成金が由来。姿が平安貴族風なのは、お金を持っているイメージからだろうか。
お守り:一発助役・・・覆面姿にチョビ髭、歯はサイコロ、赤マントonジャンパー、手にした宝くじは「への9314(くさいよ)」と奇抜すぎるいでたち。助役と言うけれど一般的な助役は全く無関係。
悪魔:魔ル貧・・・貧乏神がモチーフだと思うほかにない。口の中の◯ビのインパクトが強すぎる。
C:No.9はドラキュラ
天使:十字架天使・・・キューピッドに、ドラキュラが苦手とされる十字架をプラス。お菓子のパッケージに描かれ、アニメでは主人公一団と行動を共にするヒロインに。
お守り:ニンニク満助・・・ドラキュラが苦手なニンニクがベース。発売当時の人気アニメだったキン肉マンのパロディで、顔がほんのり似てる。
悪魔:魔人ドジキュラー・・・吸血鬼ドラキュラがモチーフ。ポンチョみたいな黒マントにゲタという不審者ルック。
4:No.10~No.12
A:No.10は白雪姫
天使:ヴィーナス白雪・・・ディズニー映画の白雪姫をモチーフに、ボッティチェリ作「ヴィーナスの誕生」からの引用と思しき貝を背景に加えている。アニメではスーパーゼウスと一緒にいる場面が多く描かれていたが、見えない力が働いてしまったのかキャラの再登場は叶わず。
お守り:小助セブン・・・童話「白雪姫」に登場する七人の小人をベースに、ピエロをミックス。七→セブンの連想から、体はマイルドセブン風に。表面こそ「ハイホー」と言っているが裏面は「パイポ~とかけ声かけて」と、タバコに寄せてしまう。
悪魔:お化ちゃ魔・・・童話「白雪姫」に登場する継母がモチーフ。おばちゃまといえば昭和生まれの皆様にはおなじみ、小森のおばちゃまをデフォルメ化している。
B:No.11はひょうきん懺悔室…?
天使:水かける蔵!王・・・埴輪がモチーフになっているが、ポーズは発売当時の人気バラエティ番組『オレたちひょうきん族』の名物コーナー「ひょうきん懺悔室」の神様。
お守り:お祈り神父・・・その名の通り神父がモチーフだが、こちらも「ひょうきん懺悔室」の神父のエッセンスが濃く出ている。神父なのに背中におみくじを背負い、鳥居の形のアクセサリー?を身につけていたりする。
悪魔:男魔ザンゲ・・・「ひょうきん懺悔室」での名物が、懺悔をした人が頭から大量の水をかけられるシーン。それをネタ元とし、河童をキャラデザインに取り入れた。顔、ビートたけしに似てません?
C:No.12は水戸黄門
天使:黄門天人・・・裏書に「正義はいつも同じチャンネル、同じ時間に勝つのだ!!」とイジっている通り、テレビ時代劇『水戸黄門』の黄門様がモチーフ。顔がどことなく『スターウォーズ』のヨーダっぽい。
お守り:助角さん・・・こちらは『水戸黄門』の助さんと角さんをミックス。だまし絵みたいな顔。
悪魔:代官魔・・・黄門様に成敗されてしまう悪代官がモチーフ。火付盗賊改方がかぶっている黒塗りの陣笠の形から連想されたのか、『スターウォーズ』ダースベイダーそっくり。
5:まとめ
第1弾は童話や当時の流行り物など分かりやすく、子ども達にも馴染みのある元ネタがベースに使われていました。そんな中でも意表を突いたパロディネタの掛け合わせがキャラに個性を吹き込んでいたと感じます。
次は第2弾、気長にお待ちください……。