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【プロ野球小ネタ】1972世代ベストオーダー組んでみた~これぞ通好みの世代~

 2025年シーズンより西武の指揮を執る西口文也は、1972世代。実は1つ上の世代(1971世代)や1つ下の世代(1973世代)と比べるとプロ入りした野球選手が若干少なく、単純に人数だけで見ると“谷間の世代”感がある。しかしその顔ぶれを見てみると、なかなかに実力者ぞろいだったりする。今回はそんな1972世代を深堀してみる。(2025.8.24初出)

1972世代って誰がいるの?

 この世代を代表する選手といえば、和田一浩(西武)と稲葉篤紀(ヤクルト)。ともに通算2000安打を達成し、名球会入りした大打者である。また、谷佳知オリックス)、木村拓也日本ハム)、鈴木尚典(大洋)といったバッティング巧者も同じ世代だ。投手では前述の西口文也のほか、入来祐作(巨人)、川村丈夫(横浜)、河原純一(巨人)らがいる。

統計でみる1972世代

 1972世代でプロ入りを果たした選手は82人。1つ上の1971世代は93人、1つ下の1973世代も93人で、前述した“谷間の世代”感があるという理由はここにある。指名順位別の内訳を見てみる。

1位:7人
2位:12人
3位:15人
4位:11人
5位:8人
6位:11人
7位:1人
8位:2人
ドラフト外:15人

 この世代まで、ドラフト会議での指名を介さずに選手と直接交渉して入団させる「ドラフト外入団」でプロ入りした選手がいる。先ほど名前を挙げた木村拓也ドラフト外での入団だ。次に、プロ入り前の最終キャリアでの内訳を見てみる。

高卒:44人
大卒:12人
社会人:26人

 大卒選手については1973世代も18人と少なかったが、1972世代はさらに少ない13人。極端である。球団別での内訳は以下の通り。

9人:大洋/横浜
8人:中日、日本ハム
7人:巨人、ヤクルト、西武、ダイエー近鉄
6人:阪神、広島
5人:ロッテ、オリックス

1972世代の歩み:高校編

 1972世代が高校3年となった1990年は、高校通算39本塁打鹿児島実業内之倉隆志ダイエー)に注目が集まった。甲子園では優勝を逃すも、自身は春1本・夏3本の本塁打を放ちそのポテンシャルを見せつけた。この年のドラフト会議では2位指名で3球団が内之倉を指名している(当時は重複選手抽選方式が採用されていた)。

 この年の春の甲子園を制した近大附からは4番打者の犬伏稔昌が西武の3位指名を受けプロ入り。同大会で準優勝の新田で4番を務めた宮下典明近鉄の指名を受けており、両チームの中軸打者がプロ入りを果たした。また、夏の甲子園優勝投手の天理・南竜次日本ハムへ入団している。

 このほか、2年生の時に夏の甲子園に出場した鈴木尚典(大洋)、星稜では中軸打者だった村松有人ダイエー)もドラフト会議で下位指名で入団。そして木村拓也ドラフト外でプロ入りしている。

【1位】
寺前正雄(北陽):近鉄阪神
長見賢司(伊丹西):西武→横浜→一球幸魂倶楽部

【2位】
小野幸一(鹿児島商):広島
内之倉隆志(鹿児島実):ダイエー
戎信行(育英):オリックス→ヤクルト→近鉄
石本努(別府大附):日本ハム

【3位】
山本保司(関東一):中日→ロッテ
犬伏稔昌(近大附):西武
山崎一玄(静岡):阪神近鉄
高橋英樹(喜界):広島
加藤将斗(東北):大洋/横浜
松岡正樹(平安):巨人 ※1991年ドラフト会議で指名を受けてプロ入り

【4位】
阿部茂樹(秋田):巨人→ヤクルト
鈴木尚典(横浜):大洋/横浜
吉井英昭(苫小牧工):ロッテ
南竜次(天理):日本ハム
山崎健(関東一):広島→ロッテ
親富祖弘也(宜野湾):西武→儀間組

【5位】
原英史(堀越):ヤクルト
山本栄二(富山商):オリックス
伊藤栄祐(愛工大名電):近鉄
小林敦司(拓大紅陵):広島→ロッテ
池田宇隆(柳川):ロッテ

【6位】
伴義太郎(筑陽学園):阪神
榎康弘(東海大甲府):ロッテ→巨人→ロッテ
内田大孝(佐賀学園):巨人→ダイエー
伊林厚志(旭川竜谷):ヤクルト
宮下典明(新田):近鉄
村松有人(星稜):ダイエーオリックスソフトバンク
渡部高史(札幌琴似工):大洋/横浜→オリックス→ロッテ

【8位】
大石昌義(鳴尾卒):広島→阪神  ※1991年ドラフト会議で指名を受けてプロ入り
高野慎哉(原町卒):日本ハム ※1991年ドラフト会議で指名を受けてプロ入り

ドラフト外
木村拓也(宮崎南):日本ハム→広島→巨人
谷内聖樹(西京商):近鉄→広島→全大津野球団→湖南ベースボールクラブ
富永章敬(蟹江):中日
松元秀一郎(福岡一):ヤクルト→オリックス
中居殉也(金沢):ダイエー
藤田正大(緑岡):大洋/横浜
森本智(川島):日本ハム
宮田正直(上宮):ダイエー
加賀元(盛岡工):中日
岩本守道(茨城東):大洋/横浜
荒井昭吾(関東):日本ハム
林敬治(近大附):近鉄
上野忠(霞ヶ浦):ヤクルト
秋葉直樹(千葉大宮):巨人
野口理夫(筑陽学園):近鉄

1972世代の歩み:大学編

 1972世代の多くが大学4年となった1994年は、東都リーグ・駒澤大で圧倒的な成績を残した河原純一(巨人)が注目株。ドラフト会議に至るまでは、巨人とダイエーが大争奪戦を繰り広げたとされている。また、その河原と大学野球日本代表で二枚看板を張った日体大山内泰幸は、1年以上にわたるラブコールを受けて広島を逆指名した。

 このほか、法政大・稲葉篤紀は当時の野村克也・ヤクルト監督が直接プレーを見て惚れ込み、ドラフト会議での指名に至ったという逸話がある。

【1位】
金森隆浩(耐久→立命館大):中日→統一(台湾)→中日
河原純一(川崎北→駒澤大):巨人→西武→中日→四国IL・愛媛
山内泰幸尾道商→日本体育大):広島

【2位】
北川博敏(大宮東→日本大):阪神近鉄オリックス
織田淳哉(日向→早稲田大):巨人
丸尾英司(姫路南→佛教大):オリックス近鉄松下電器
中川隆治(越生青山学院大):近鉄
厚澤和幸(大宮工→国士舘大):日本ハム

【3位】
稲葉篤紀(中京→法政大):ヤクルト→日本ハム
西口文也(県和歌山商→立正大):西武
本間満駒大岩見沢駒澤大):ダイエー/ソフトバンク→BC・石川

【4位】
高木浩之(享栄→駒澤大):西武

1972世代の歩み:社会人編

 1972世代の高卒社会人が指名解禁となった1993年、補強選手として中山製鋼所から日本生命に加わり都市対抗野球で優勝した万永貴司(横浜)がドラフト6位指名を受けプロ入り。また、同大会に出場したNTT四国からは大貝恭史日本ハム)、そして補強選手としてJR四国からNTT四国に加わった川畑勇一(ヤクルト)がプロ入りした。なお、NTT四国のエースで1970世代の山部太(ヤクルト)も1993年に逆指名制度を利用しヤクルトから1位指名を受けている。

 大卒社会人が指名解禁となった1996年は、都市対抗野球で優勝の本田技研から入来祐作(巨人)、アトランタオリンピック日本代表の川村丈夫(横浜)が1位指名でプロ入り。同じく五輪代表の谷佳知オリックス)も同2位でプロ入りした。また、和田一浩(西武)も捕手でドラフト指名を受けている。

 1972世代で最後にプロ入りを果たしたのはNTT関東沖原佳典阪神)。シドニーオリンピックでの彼の活躍に惚れ込んだ野村克也が直接獲得を決めた選手の一人で、阪神入団後は野村監督により「F1セブン」の一人に任命された。

1993年ドラフト指名
【4位】
大貝恭史(鳴門→NTT四国):日本ハム
川畑勇一(三本松→JR四国):ヤクルト
遠藤政隆日大明誠熊谷組):中日→ヤクルト
【6位】
万永貴司(姫路工→中山製鋼所):横浜

1994年ドラフト指名
【2位】
米正秀(西京→神戸製鋼):横浜
【3位】
山田広二(弥富→トヨタ自動車):中日

1995年ドラフト指名
【2位】
中ノ瀬幸泰(高山工→西濃運輸):阪神西濃運輸
【3位】
土井雅弘(下松工→新日本製鐵光→新日本製鐵八幡):ダイエーオリックス
林純次(多治見工→東海理化):阪神→昭和コンクリート西濃運輸

1996年ドラフト指名
【1位】
川村丈夫(厚木→立教大→日本石油):横浜
入来祐作PL学園亜細亜大→本田技研):巨人→日本ハム→横浜
【2位】
谷佳知尽誠学園→大阪商業大→三菱自動車岡崎):オリックス→巨人→オリックス
【3位】
川俣浩明(藤沢商→大阪ガス):ロッテ→阪神
【4位】
和田一浩県岐阜商東北福祉大神戸製鋼):西武→中日
【6位】
佐藤康幸(池新田→帝京大河合楽器):中日→広島
【7位】
新里紹也(沖縄水産沖縄電力):ダイエー近鉄→儀間組

1997年ドラフト指名
【3位】
藤田宗一(島原中央→西濃運輸):ロッテ→巨人→ソフトバンク→BC・群馬
正津英志(大野→龍谷大→NTT北陸):中日→西武
【5位】
大島寛(斑鳩龍谷大→デュプロ):西武
高橋郁雄(日大一創価大→一光):ヤクルト
宮内洋宇部商住友金属):横浜
【6位】
永田能隆(武豊→名城大→北陸銀行):オリックス→中日

2000年ドラフト指名
【6位】
沖原佳典(西条→亜細亜大→NTT関東NTT東日本):阪神楽天

選手ピックアップ、からのオーダー

 ベストオーダーを考えるに当たり、選手をピックアップしてみる。

【投手】
○先発候補○
入来祐作山内泰幸西口文也、戎信行、山崎一玄川村丈夫
○リリーフ○
山崎健遠藤政隆正津英志藤田宗一
○クローザー○
河原純一
【捕手】
犬伏稔昌、内之倉隆志
内野手
北川博敏沖原佳典万永貴司高木浩之本間満木村拓也
【外野手】
鈴木尚典、松元秀一郎、稲葉篤紀和田一浩村松有人谷佳知石本努

【ベストオーダー】
1(右)谷佳知
2(二)木村拓也
3(指)鈴木尚典
4(一)稲葉篤紀
5(左)和田一浩
6(三)北川博敏
7(遊)沖原佳典
8(捕)内之倉隆志
9(中)村松有人
(先発)西口文也
(中継ぎ)正津英志
(抑え)河原純一

 歴代の首位打者が並ぶクリーンナップは圧巻。谷佳知木村拓也の1・2番、勝負強さが光る北川博敏沖原佳典の6・7番も心強い。近い世代と比べるとレギュラーを張った捕手がいないのが難点だが、高い打撃力でカバーする。

 先発投手はもちろん西口文也。中継ぎは“クワトロK”の一角を担った川村丈夫という選択肢もあるが、中継ぎ投手としての実績が勝る正津英志を選んだ。