だう。語りき。

だう。という人が音楽とかプロ野球とかドラクエとかその他自由に語るブログなのだそうです。

「戦え!!イクサー1」を観たのだ

こんにちは、どこかのタイミングで「だう。」を卒業したいだう。です。

 

コロナ禍のさなか、暇を持て余している方、そこそこいらっしゃるのではないでしょうか。

コロナ禍のさなか、溜め込んだドラマやアニメ、マンガや本をどっさり見まくってやろうという方、多いのではないでしょうか。

 

私といえばゴロゴロしたり調べ物したりしつつ、アニメを1本観ました。

それが「戦え!!イクサー1」です。

1.作品概要

原作は阿乱霊という漫画家による同名の作品で、1985~87年にかけて全3話構成でOVAが制作されました。

制作は「破邪大星ダンガイオー」や「天地無用!」シリーズで知られるAIC。監督は「魔法騎士レイアース」などを手掛けた平野俊貴氏(当時は平野俊弘名義で活動)。

主題歌は説明不要の名作曲家・渡辺宙明氏が手掛けています。

 

2.内容をざっくりと

至極ざっくり説明すると、ひょんなことから異形の宇宙人による地球侵略に巻き込まれた少女の戦いの物語。

ん、ざっくりしすぎたかもしれない。

調べたところでは、バンダイチャンネルで観られるようです。

www.b-ch.com

こちらで詳しいあらすじを読めますので、そちらだけでもぜひ。

(私は「アニメ放題」で観ましたが、あと2~3日で公開終了になるようです)

 

この先、急にネタバレしていきます!

 

 

3.男子の夢が詰まった作品

全編通して鑑賞しての感想ですが、まず思ったのが「男子の夢が詰まった感じの作品だなぁ」ということ。

まず、何といっても主要の登場人物がみな美少女だということ。味方も敵もみんな美少女。敵の親玉のビッグゴールドと、それに仕えるサー・バイオレットがストーリーに直接絡むキャラの中でも唯一の男性的存在だったりしますが、声優が塩沢兼人氏だから男性と言っているだけで、サー・バイオレットの元々の姿は女性。ビッグゴールドも性別で分けられるような存在ではありません。

さらには、物語の所々に挟まれる百合的展開だったり、主人公の渚や敵方のセピアがロボットに搭乗するときはなぜか素っ裸だったりと、男性視聴者たちがウホホムホホする設定・展開が散りばめられています。

 

男性向けの側面を表す要素がもう一つ。それは、“やられ役”として登場する自衛隊地球防衛軍の存在。主役機のイクサーロボ、敵機のイクサーΣやディロスθくらいしか巨大ロボが出てこない当作において、男性視聴者のメカ欲求を果たすのが、自衛隊や防衛軍が対宇宙生物用に投入する富士シリーズなのです。

彼らは作中において「敵機の桁外れな強さを示す」という役割を持っており、戦闘シーンは割としっかり描かれます。さらに言うと、指揮官役の声優は内海賢二沢木郁也屋良有作といった洋画の吹き替えでもお馴染みの中堅~ベテラン勢。力入ってます。

 

メインキャラが美少女で、エロ要素を含んだ「イクサー1」。当時勢いを増していたOVA作品群の中にはアダルト作品も少なからずありました(AIC自体、アダルト作品も多く制作しています)。そのなかでも本格的なメカが多数登場し、迫力ある戦闘シーンを含んだ本作は異色の意欲作として認知されていたことでしょう。想像ですけど。

 

それともう一つ、渡辺宙明という名作曲家の参加も外せないポイントです。彼の戦隊シリーズメタルヒーローシリーズでの功績は言うまでもなく、昭和男子なら間違いなく、「俺がアニメや特撮作ったら絶対主題歌書いてほしい人!」と願わずにはいられない存在。そんな彼が、3話それぞれで主題歌を書いてくれているのだから、ファンにはたまりません。

 

そんな調子で、美少女・エロ・メカ・戦闘・音楽と男子が好きなものがこれでもかと詰め込まれた「イクサー1」。男子の夢が詰まった作品だなと感じずにはいられません。

 

4.おわりに

この作品、1話当たり30分弱×3話という短い構成で、さっくりと見ることができます。

難解な設定や伏線が無く、敵対関係が明確なのも見やすいポイントです。

強いてあげれば、なぜイクサー1はパートナーに渚を選んだのか、ビッグゴールドとは何者なのか、といった不明点こそありますが、さほど重要な要素だと感じさせません。

 

なぜか。

 

それはこの作品が娯楽作品として上手くまとまっているからではないかと思います。観て面白い、観て爽快、観てムフッ(Ⓒあだち充)となるポイントが押さえられているSFエンターテイメント娯楽作品に深読みは不要。アニメーション自体の完成度が高かったのも良点で、観た人が楽しめたらOKなのです。

 

「イクサー1」はその後、90年代にサントラ、2000年代に入ってからもコンプリートボックスの発売や、「スーパーロボット大戦」シリーズ参戦など、不定期でメディアに登場、根強い人気をうかがわせます。

機会があれば、ぜひ一度ご覧ください。