だう。語りき。

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【プロ野球小ネタ】中日の外野は和田大島平田から誰も出てないのか

 毎度、私です。

 

 先日、こんなまとめ記事を見つけました。

中日の外野で10年間まともな選手が出てないという事実 | プロ野球いろいろ速報

 

 記事によれば2011年にリーグ優勝した時の布陣(和田・大島・平田)以来、後釜となるような選手が出てきていないのだそうな。10年間も次世代のレギュラープレイヤーが出てないなんて、そんなことあるはずないじゃないですか。10年経ったら高卒の新人選手も20代後半になり、大卒以上で入団した選手はベテランという括りにされてしまうくらいの年月。そんなまさか、そんなまさかですよ。出てきて……ますよね?

 

 

0.2011年の外野陣とは

 2011年の外野陣は、左翼手和田一浩(スタメンで128試合出場、プロ15年目 39歳)、中堅手大島洋平(スタメンで87試合出場、プロ2年目 26歳)、右翼手平田良介(スタメンで61試合出場、プロ6年目 23歳)という布陣でした。

 和田はFA移籍から4年目を迎えたものの、この年は不調が祟って成績も低迷しており、中日入団以後初めての二軍落ちも経験しています。平田は規定打席到達には至らなかったものの、プロ入り後初めて出場試合数が100試合を超えたシーズンで、主に7番を打っていました。そして大島はプロ初年度より出場数を減らしたものの、初めてゴールデングラブ賞を獲得し、リーグを代表する外野手へと着実にステップアップを重ねています。

 3人のほかにはプロ3年目の野本圭、新外国人選手のグスマン、シーズン後に中日を退団することとなる小池正晃、そしてバックアップとして強肩好守のベテラン・英智らが名を連ねていました。

 

1.ひとまず、現レギュラーを見てみよう

 ひとまず、今季のスターティングメンバ―を集計してみましょう。集計はスタメンデータベースさんの記録を参照しています(集計は7月14日まで)。

左翼手

福田永将:41

根尾昂 :29

高松渡 :  8

加藤翔平:  6

滝野要 :  1

福留孝介:  1

中堅手

大島洋平:84

武田健吾:  1

滝野要 :  1

右翼手

根尾昂 :17

平田良介:15

福留孝介:15

ガーバー:11

加藤翔平:11

井領雅貴:11

滝野要 :  2

高松渡 :  2

武田健吾:  2

 

 2011年当時若手だった大島は現在も中堅で不動のレギュラーに。もう一人の若手、平田は右翼でチーム2位タイのスタメン出場数となっていますが今季は不調に喘いでおり、MLB-阪神を経て帰ってきた大ベテラン・福留孝介や、6月にロッテから移籍してきた加藤翔平、次代のスター候補・根尾昂らに出番を奪われている格好です。そして左翼には入団当初は捕手登録、現在は内野手登録の福田永将が入っていますが、直近の上京を見ていると試合によっては加藤翔や根尾、高松渡らとの併用となっており、盤石のレギュラーと呼ぶにはあと一歩といった印象。

 レギュラーを守り続けている大島は別としても、今年で44歳を迎えた福留がレギュラー争いに名を連ねている現状は、いささか複雑な心境かもしれません。

 

2.2011年に期待の若手だったあの選手たちは……

 さて、2011年当時、中日で外野手登録されていた選手は、日本プロ野球記録によると12人(+育成枠4人)。年齢別で振り分けると下記のとおりです。

【30代後半:2人】和田一浩(39歳)、英智(35歳)

【30代前半:2人】藤井淳志(30歳)小池正晃(31歳)

【20代後半:6人】大島洋平(26歳)野本圭(27歳)、中川裕貴(26歳)、J.グスマン(27歳)、中村一生(29歳)、堂上剛裕(26歳)

【20代前半:2人】平田良介(23歳)松井佑介(24歳)

 

 20代後半の選手が突出して多いものの、23~26歳の選手が多く、バランスが著しく悪いという印象はありません。そして、この中で今季も中日で現役を続けている選手は上記青文字で書かれた3人。2011年当時20代だった選手のうち、中村、堂上、松井は他球団へ移籍(その後引退)、野本、中川、グスマンは既に引退しています。

 ちなみに福田はこの時23歳でした。

 

3.外野手、誰も出てきてないじゃないか……

 大島は2012年以降、規定打席到達をクリアし続けており、2010年代の中日を代表する選手の一人に成長。平田は成績の安定感に欠けますが、それでも規定打席到達のシーズンが4度、ベストナインゴールデングラブ賞を1度ずつ受賞するなど、一定以上の活躍を見せています。問題はこの二人に続く外野手がいるかということですが……。

 2011年当時で既に30歳の中堅選手だった藤井淳志はその後、“4番目のレギュラー”としてシーズン100試合前後の出場を長らく続けてきましたが、規定打席に到達したシーズンは一度もなく、大島や平田に比べるとやや物足りない印象があります(2015年に打率.295、45打点を記録していますが、打席数は規定打席に100打席以上も足りない315でした)。

 2008年ドラフト1位の野本圭は118試合に出場した2010年がキャリアハイ。以後は出場機会が減っていき、当時監督の落合博満氏も認めた実力を発揮しきれぬまま2018年に引退となりました。

 彼らのほかにも期待された野手は多くいましたが、二人以上の成績を残した選手はおらず……。これは……誰も出てきてないじゃないか……。

 

4.ポジティブにシメたい

 入団当時は「ショート一本で」と宣言していた根尾ですが、今季の一軍では外野手としての出場のみ。今日の二軍戦で約4か月半ぶりにショートとして試合出場を果たしたとのことですが(【中日2軍】根尾昂「やっぱりショートはいいな」4カ月半ぶり試合での守備ではつらつ)、しばらくは外野手での出場がメインになるだろうと思います。このまま外野の一角を担うことになるのか、それとも再び遊撃でレギュラー奪取のチャンスを与えられるのかは分かりませんが、チームが今後強くなるためには若手野手の台頭が必須。根尾を筆頭とした若手選手の活躍に期待がかかります。そして、「中日の外野は○○が出てきてるだろ!」と言わせてください。お願いします。中日ファンじゃないけど、そこをなんとか。