【プロ野球小ネタ】“松坂世代”でチームを作ってみた~1980世代を振り返る~
現時点でももう3年半前に書いたものなのだが、【プロ野球小ネタ】世代別でチームを作ってみた~1975世代編~という記事が度々アクセス数が伸びることがある。
その時々で理由があると思うのだが、今回は上原浩治氏が自身のYouTubeチャンネルで【打倒!松坂世代】上原浩治が選ぶ上原世代ベストナインが豪華すぎた【DHと中継ぎで悩む】【森本稀哲とプロスピ対決】【1975世代】【高橋由伸・川上憲伸・松井稼頭央・井端弘和】【巨人】という動画を挙げたことがアクセスの伸びに繋がったのではないかと思う。
動画では内野陣、そして外野陣とサクサク選出が進み、投手の選出で少し悩んでいた様子だったが、それでもスピーディに先発1名、中継ぎ2名、抑え1名を選び出していた。上原氏の現役時のピッチングスタイルのごとくポンポンと決めていったので、視聴者の中には「ほかに誰がいたんだろう」と気になった人が検索してくれたのかもしれない。
1975世代の選手については上記の記事を見ていただくとして、上原氏の動画には「森本稀哲氏が選出した“松坂世代”ベストナインとプロスピで対決する」という名目があった。かつて最強世代とも謳われただけあり、森本氏が選び出したベストナインは圧巻の顔ぶれだった。 ※森本氏の動画はこちら
しかし動画内で名前が出ていない選手も多く、気になった人も多いはず。さらに、7月7日午前0時には世代の代表格である松坂大輔投手が今季限りでの引退を表明したばかり。というわけで、今回は松坂世代こと1980世代で1チーム(26人)を作ってみる。
1.人数で見る松坂世代
松坂世代(1980.4.2.生まれ~1981.4.1生まれ)でプロ入りした選手は93人。80年代の年代別では4番目に多いが、育成枠を除けばダントツのトップだ。ドラフト会議での指名順別で見ると、以下の通り。
1位・1巡目・自由枠:21人
2位・2巡目:4人
3位・3巡目:9人
4位・4巡目:12人
5位・5巡目以下:47人
彼らがドラフト会議で指名を受けた1998年~2008年は逆指名制度や自由獲得枠制度、さらに高校生選択会議/大学・社会人選択会議の分離ドラフトなどがあり、さらに2005年以降は育成ドラフトがスタートした。育成ドラフトが開始した時には世代としては25歳を迎えていたが、2人の選手が育成枠で指名を受け、プロ入りを果たしている。
しかし何といっても驚異的なのは1位・1巡目・自由枠などいわゆるトップ指名を受けた選手の人数。7人が高卒選手として1位指名を受け、大社選択会議で1巡目指名を受けた選手が1人、そして13人の大卒・社会人選手が自由獲得枠でプロ入りを果たしている。分離ドラフトの影響無しでトップ指名選手が20人超なのは極めて多い。いかにプロでの活躍が嘱望された世代であったかを示す数字だ。
2.選手ピックアップ
ここからいよいよ選手をピックアップしていくのだが、なにぶん93人もの候補がいるわけで、60人以上の選手が漏れてしまう。そんな状況ですぐに選出していくと名前が触れられずじまいの選手が圧倒的に多いということで、手始めは投手・捕手・内野手・外野手に振り分けてプロでの実績を残した選手をピックアップしてみる。せっかくなので、上原氏の動画で森本氏がベストナインに選んだ選手を太字表記にする。
【投手】
木佐貫洋、久保裕也、橋本健太郎、藤川球児、江草仁貴、伊代野貴照、杉山直久、久保田智之、酒井大輔、永川勝浩、小林正人、川井雄太、土居龍太郎、館山昌平、石堂克利、長田秀一郎、松坂大輔、小野寺力、久保康友、新垣渚、小椋真介、杉内俊哉、和田毅、光原逸裕、加藤大輔、多田野数人、藤崎紘範
【捕手】
加藤健、鞘師智也、小山良男、衣川篤史、上本達之、大野隆治、小山桂司、實松一成
【内野手】
東出輝裕、梵英心、木村昇吾、村田修一、渡辺直人、後藤武敏、水田圭介、吉本亮、小谷野栄一、山崎浩司、森田丈武
【外野手】
矢野謙次、井生崇光、小池正晃、古木克明、平石洋介、赤田将吾、竹原直隆、中島俊哉、紺田敏正、森本稀哲、工藤隆人、大西宏明
ざっと洗い出してみたが、やはり多い。とりわけ投手は先発・中継ぎ・抑えと候補が豊富すぎる。10人ローテも夢ではないほどだ。それに比べて、捕手と外野手は候補がぐっと絞られる。特に捕手は現役時代に正捕手として長期的に活躍した選手がおらず、選考に悩む。この辺りのチョイスは十人十色で顔ぶれが変わるのではないかと思う。
3.26人選考!
さて、上記の選手から26人を選抜する。投手は先発ローテ5人+リリーフ8人で13人、捕手を2~3人、残りを内・外野手で振り分けるといったところだろうか。
【投手】
◆先発候補
松坂大輔、杉内俊哉、和田毅、久保康友、館山昌平
◆中継ぎ
久保裕也、江草仁貴、久保田智之、永川勝浩、小林正人、長田秀一郎、加藤大輔
◆抑え
藤川球児
【内野手】
東出輝裕、梵英心、村田修一、渡辺直人、小谷野栄一、後藤武敏
これがベストか、と言われるとちょっと迷う。先発候補には木佐貫洋投手も入れたかった。新垣渚、小椋真介の両投手も迷った。内野手も余裕があれば山崎浩司選手も第二のユーティリティプレイヤーとして入れたかった(現役時代に隠し球を成功させた選手)。古木克明選手や中島俊哉選手も入れたかったが、実績ベースで打力を考えた時に後藤武敏選手が勝ると判断し、外野手の人数を一人減らして後藤選手を入れ込んだ。
これだけ候補がいれば、人によってチョイスは変わるだろう。ぜひ一読された方も、26人選抜にトライしてみてほしい。